病院で患者さんのケアを行う看護師は、常に勉強が必要です。勤務している病院等で役立つ知識や技術を高めるのは当然ながら、新たに資格を取得するために勉強する人もいます。中には転職を考慮して勉強する看護師もいるようです。

 そんな看護師に人気となっている資格の一つが、国家資格である保健師資格です。受験資格は看護師資格を保有しているだけでなく、指定校で6ヶ月以上必須学科を修了すること、もしくは指定養成所を卒業しなければなりません。国家試験は年に一度で、合格率は8割から9割とかなり高いようです。

 そんな保健師が活躍している施設は保健所や保健センターなどの公的機関が多く、他には病院やクリニックなどの医療機関も挙げられます。保健所では難病を患っている人や精神障害者に対する相談や支援を行ったり、市町村保健師と連携して地域のケアシステムの構築や対策を行ったりします。また、保健センターで働く場合は、乳幼児健診や子育て支援、生活習慣病予防教室などの開催を担うことになります。市民の目線に立った健康づくりの提案やサポート等を保健師は行わなければなりません。

 そして、病院やクリニックでは、地域医療連携室や保健指導室などの様々な部門に配置され、仕事を行うことになります。医療機関と患者さんの中間に立ち、医療支援の検討や調整を行ったり、患者さんと家族の相談や指導などを行わなければなりません。またこの他にも、学校や一般企業、非営利団体など、保健師が活躍する場は広がりを見せています。そのため、看護師がキャリアアップを図るときに適した資格と言えるでしょう。